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人生讃歌 美輪明宏+齋藤孝 著 大和書房②
2007-01-24 Wed 23:00
  「人生讃歌」の中には、とてもためになる話が多く、今回ご紹介するのもその一端です。

○51ページ辺り 学校は文化を継承する場所:子どもたちにマナーを教えよう
 自分で文化を身につけていくことは大切なことですが、そのためにはまず文化を身につける素養をきちんと教育していく必要があるでしょう。その教育の場・・・学校とは、本来、子どもたちに文化を教える場所だと思います。ところが、いまの教育を見ると、そういう教育が行なわれているのかどうかとっても疑問。なぜなら、子供にきちんとした文化や教養を身につけさせる教育方針が見えないからです。(美輪さん)
 僕の場合は一つのアイデアだけが出てくるというよりは、何かと何か、それまでつながらないようなものがつながって出てくる。いわば脳の中で新たな回路がつながる感じです。そうつながるためには、当然、頭の中に色々な知識や情報がそれまでに蓄積されています。その場合、やはり教育されたというより、むしろ自分で学んできたものほうが多いですね。ただし、自分で学べるようになるためには、当然それまでの学校教育での素養というものが必要です。はたしてそれがいいことかどうかは別としても、僕の時代は、今の学校教育と比べると詰め込み教育でした。(齋藤さん)
 一週間に二時間くらいは「マナーの時間」を設けた方がいいと思います。家の中で敬語を使うことや、襖の開け閉めやお辞儀の仕方などの一般的な礼儀、あるいは他人への思い遣りなど人間の基本を教えられない親だと、言葉遣いの基本や、言葉の持っている美しさ、文字の美意識など、子供に教えることなどできないでしょう。では、どこでマナーを習うかといえば、その教育機関は学校しかないんです。そのためにはまず先生をきちんと教育して先生にマナーを叩き込まなくてはね。体育の時間でもないのにジャージ姿、寝ぐせ、目ヤニが付いたままの姿で授業しているようではダメですよ。(美輪さん)



 この部分を読んで、確かにそうだ、と私も膝を打ちました。子供を持つ家庭が、それぞれしっかりした考え方で日本の文化や教養を子供に伝えることができるなら、学校は基本的な学力を教えるだけでいいでしょうけれど、家庭のなかには仕事の関係で子供と接する時間が極端にすくなかったり、昼夜が逆転している家庭もあるでしょうし、文化を継承するための行事が行なわれる日(正月・盆・祝祭日など)にちょうど稼ぎ時と重なるために、行事を行なうことができない家庭もあるでしょう。
 十代くらいの女の子が短いスカートで、パンツ丸見えなのに(男の子がズボンをわざと下げてトランクスのゴムを出しているのと同じ感覚?)まるで気にせず地べたに座ってお喋りしているところを見たことがありますが、どう考えてもオカシイです。そういうのを見かけたときは、ちょっと大きめな声で「うわっ、丸見え。見せてるのかなぁ~」とつぶやきながら通り過ぎるようにしています。少しくらい恥ずかしい思いをしたほうが本人のためだと思うので(あからさまに叱ると逆効果のような気がします)。そういう、ちょっと家庭で『手抜き』をされているかわいそうな子や、どうしても忙しくて日本文化を教えてあげられないウチのような家庭の子供達に、もしも学校が「マナーの時間」を設けて色々教えてくれたらどんなに子供達の将来のためになるでしょうか。
 そしてやはり思うのは、「脳の中に何もなければ、何か考えようと思ったときにも材料がまったく出てこないから考えようがない」ということです。知識は多いに越したことはありません。体調を崩すほど詰め込み教育をするのは良くないですが、できるだけたくさんの情報を子供達の目にふれさせるのが望ましいと思います。

 自分の家でなかなかできていないのを棚に上げて、学校にやってほしいことばかり言うのもどうか?と、反省。
 とはいえ、やっぱり学校の授業で「マナーの時間」を取り入れてくれたら、若い子から段々と変わってくるんじゃないでしょうか。
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